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今年はやくも神ゲーに出会う

こんにちは、どにちです。


ふたりぐらしでパイロット版を出すべく2~3月は猛烈集中期間でした。

それも一区切りがついた際、メンバーそれぞれが「とっておいたんだ」と遊びはじめたゲームが示し合わせたようにどれもユニコーンオーバーロードでした。

うーん、シンクロニティ。


でも実はこれ、シンクロでもなんでもなく、単純にすばらしいゲームだからみんなが遊んでるということなんですよね。


おもしれぇ……おもしれぇこれぇ……とぶつぶつつぶやきながら何時間でも遊べてしまう。感動体験でした。ありがとう、ヴァニラウェアさん……(拝)


 ◆


ユニコーンオーバーロードのなにがどうすごいのか、というお話は無限にできてしまうのですが、自サークルの活動を文章をメインで担当しているどにちとしては、やはりユニコーンオーバーロードの限界まで切り詰められ洗練されたテキストの切れ味にまず戦慄します。日本刀です。あれは。


X(旧Twitter)をやるひとならば、1投稿の140文字は意外と言いたいことを詰め切れないサイズという実感があるかと思います。


でもユニコーンオーバーロードは、その1投稿にあたる1台詞は30文字も使っていません。フキダシ式のウィンドウにおさめるという要請があるから当然なんですが、しかもその少ない文字数で必要な情報を伝え、かつそれが名調子であるというのを何十時間も続くゲーム中ずっとやり抜くのです。とんでもないことです。


そしてそれによって表現されるキャラクターたちのかっこよさたるや……!




ゲームのライティングの場合、だいたいのテキストはキャラクターやモブの台詞として表現されます。それはナマの言葉としての台詞なので、当然文章や文語よりはもっと話し言葉に近い砕けていて短い表現となりつつも、そのテキストは「発言者のキャラクター性」、「状況や設定の説明」、「それらについて読者さん(プレイヤーさん)がどう感じるかをある程度誘導する」といった複数の表現・役割を担います(ユニコーンオーバーロードもここがしっかりしてるからこそ、短い台詞なのに伝わるし、おもしろいんですね)


この手の職人技はもちろんドラクエの堀井雄二さん(神様です)が有名でして。


たとえばDQ6でテリーが登場した直後のアークボルト城の女性NPCとの会話。とりとめもないうわさ話としてツル~っと読める3台詞の会話なのですが、「世界一の剣を探して旅するという青年(テリーという新キャラの説明)に、女性がポーッと浮かれており(女性NPCの人間性)、そこはかとなくプレイヤーさんはそこにうっすら反感を覚え、テリーと張り合うぞ、という冒険のモチベーションを持つ(誘導)」という構造になっています。メインストーリーの会話であれば「展開(物語)を前に進める」という項目も乗ってきます。



ジョジョやガンダムも独特の台詞回しが愛されていますが、上記と似たような、限られた短い台詞1つでさまざまな事柄を兼ねようとした結果うまれた表現もあるんだろうなぁ、と勝手ながら考えていたりします。


 ◆


さて話を戻しますが、ユニコーンオーバーロードがそれほど短いテキスト表現に徹することが出来たのは、テキスト外の仕事を信じているという側面もあろうかと思います。


要するにグラフィックの方で十分に表現できてることはいちいちテキストでは言わない、グラフィック側も同様に。ゲームとしてのユニット性能やその他の事柄でも表現できる、プレイヤーさんが感じ取ることは無数にあるのだから、そこも信じて委ねる……という感じで。


テキストだけでキャラ表現をしようと気負い過ぎると特徴的な語尾とか一人称とかを多用したくなっちゃうものなんですが、それは文字数を食うし、ユニコーンオーバーロードのようなSRPGであればジョブ(ゲーム性)、グラフィック、声優さんの演技などに多くを頼ることができます。




どういう情報があると、人はどう感じるのか。それを計算しつくした上で王道に徹しておしつけがましくないという、おもてなしの極致を感じさせてくれるゲームでした。また自分にとっての神様が増えました。




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